全国一斉電話相談の報告

2016 年(平成 28 年)[春] の全国一斉電話相談の集計結果の報告です。

シニアの悩み 110 番

2016 年 3 月 26 日(土)~ 27 日(日)に全国で開催されました。今回は読売新聞などに掲載されされましので、 関東では 2 日間で 17 件の悩み相談がありました。
(全国 7 協会で 127 件)
なお、東北SLA協会は昨年に引き続き今回も東日本大震災の影響のため参加できませんでした。


今回は「相続・遺言」の悩みと「健康・医療」の相談が多くあり、次に「家族・親族」の悩み相談がありました。「相続・遺言」の悩みは、常時上位に入っていて、今回も 1 位で、家族親族問題が 2 位でした。

今回の社会提言は、「求められる適切な福祉サービスの利用促進」

(高齢者の立場に立ったわかり易いPRを)

「シニアの悩み110番」には、様々な悩みを抱える高齢者たちが情報を求めて電話をかけてきます。

「3年前にこの地方へ転居した。以前、暮らしていた地方では、いろいろな趣味の会があり、講演会にも参加ができた。ここではそのような機会がない。

情報があれば教えてほしい」関東から九州に引っ越した80代の独居男性からの相談です。  自分が住んでいる地域の情報を知りたいという同じような相談は、全国6都市で開設している、どの地域の「シニアの悩み110番」にも寄せられます。

全国の自治体には、高齢者が住み慣れた地域で安心していきいきとした生活ができるように、健康を維持したり、生きがいをもって生活をするための支援やサービス、制度などが用意され、高齢者の社会参加の推進を通して生きがいや介護予防につなげる取組みをしています。

これらの情報は、役所や自治体が定期的に発行する広報誌、新聞、テレビやラジオの広報番組を通して案内をしています。相談窓口も細かく設けられています。 しかし、どのようなサービスがあり、どこに行き、どのようにすれば利用できるかなど、利用者側に必要な情報がしっかり届いていません。

「シニアの悩み110番」に寄せられる相談には、それらの情報を知っていれば解決につながる相談も多くあり、情報が溢れる現代社会の中で、せっかくの施策が活かされていないことを実感し、残念に思います。

内閣府の日常生活の情報に関する満足度の調査で、「不満である」「やや不満である」と答えた人に対する、どのような点が不満かという設問に、「どの情報が信頼できるかわからない」「必要な情報が乏しい」「情報の内容がわかりにくい」「どこから情報を得たらよいかわからな い」「字が小さくて読めない」などの項目が上がっています。

高齢者の一人一人が求める情報が余すことなく行きわたり、実際に利用できるように、利用者の立場に立って、より利用しやすい仕組みを整えるとともに、情報提供のあり方を改善する創意工夫のなお一層の努力が望まれます。そのことが、医療や介護が増加し続ける超高齢社会の中で、高齢者の社会参加を促し、ひいては介護予防へとつながります。

「シニアの悩み110番」も、高齢者が生き生きと生きがいを持って暮らすための情報を提供するツールとして、引き続き相談活動の充実を図っていく所存です。

詳細はこのページ下部のPDFをご覧ください。